スペシャリティコーヒーとはどんな豆?その基準を調べてみた

スペシャリティコーヒーというコーヒー豆をご存じでしょうか?

その名前から、すでに高級そうな雰囲気を感じられますよね。

実際に店頭に並ぶスペシャリティコーヒーと名のつくは、一般的な豆と比べ高価なことが多いです。

そこで、気になるスペシャリティコーヒーにとはどのような定義や選定基準により判定されているのかなどを調べてみました。

すると、コーヒー豆の生産についての歴史やその方法の変遷が関わっているということが分かったのです。

今回は、スペシャリティコーヒーとはどのような豆なのかについて、分かりやすくまとめてみました!

スペシャリティコーヒーとはどのようなコーヒー豆なのか、深く知ることによってよりコーヒーを楽しむことが出来るかと思います。

スペシャリティコーヒーがどうして高級な豆となったのか、その理由とは?

理由はもちろん、もたらす影響についても知っておくと、コーヒーを楽しむためのスパイスにもなりますよ。





スペシャリティコーヒーってどんなコーヒー?

まずは「スペシャリティコーヒー」の定義について見てみましょう。

スペシャリティコーヒー(スペシャルティコーヒーとも発音します)とは『From seed to CUP』というポリシーでもって選定された豆の事。

これは、コーヒー豆の生産・処理・流通・焙煎・提供といった生産者から消費者の手に届くまで全ての行程において、厳格な品質管理が行われていることの保証でもあります。

市場に流通するコーヒー豆のうちのわずか5%と言われ、そこからも価値の高さがうかがえますよね。

生産地と処理・加工場の管理がキッチリと行われ、欠点豆を徹底的に取り除いた生豆。

その豆の保管・輸送状況も常に管理され、品質をしっかりとキープさせておくことも必要に。

さらに焙煎・抽出も豆の特性に合わせて行い、生産地の持つ風味を生かしたコーヒーであることが求められるのです。

もちろん味についても厳しくチェックされ、日本の場合にはSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)での評価基準を満たさなければ「スペシャリティコーヒー」とは名乗れません。

このように、スペシャリティコーヒーとは「その土地によって育まれた風味・特徴を持ったコーヒー」だといえるのです。





選考基準とは?

では、スペシャリティコーヒーとして認められる選考基準にはどのようなチェック項目があるのでしょうか。

まず1つ目は「生産地・生産者および加工方法などが明確にされている」かどうか。

次に「欠点豆(欠けがあったり、虫食い、変色したもの)が少ないこと」も重要です。

最後に「味わい」についてチェックするのですが、これは各国で好まれる風味が異なりますよね。

その為、日本では前述した「SCAJ」が独自に設けている評価基準を使用してその価値を判定するのです。

その評価基準は7項目あり、

  1. 風味に欠点が無い
  2. 風味の欠点が無いことは「Terroir(テロワール)」を飲む人が感じやすいということ。

    Terroirとは『コーヒー豆の育った環境』を意味しており、どのような場所でどのように栽培されたコーヒーなのかを判断するための項目です。

  3. 甘み
  4. 次はコーヒーの甘みについて。

    収穫したコーヒーチェリーが同程度の熟し具合であることや、適切な熟度であることを判断します。

  5. 酸味の特徴
  6. 明るく繊細な酸味を感じられるものが、スペシャリティコーヒーとして認められるんだそう。

    ただ単に、酸味の強弱のみではなく繊細さなども感じられる必要があります。

  7. 口に含んだ質感
  8. 舌触りや密度、粘り気などを総合的に判断します。

  9. 風味の特性
  10. スペシャリティコーヒーとして判断するために一番重要な項目。

    その豆の収穫された土地や気候、どのような工程を経て加工・流通し焙煎・抽出されたのかという背景がしっかりと感じられることが理想とされています。

  11. 後味の印象
  12. コーヒーを飲み込んだ後に残る印象がどのようなものなのか、すっきりとした甘みが残るのか、雑味が残ってしまわないかを判断します。

  13. バランス
  14. 風味、甘み、酸味、後味といったそれぞれの味わいのバランスが取れているかをチェックします。

    いずれかが足りなかったり、逆に突出している項目がないかで判断します。

豆の特徴や味を守るための、スペシャリティコーヒーとは?

どのような豆がスペシャリティコーヒーとして選ばれるのか、お分かりいただけましたでしょうか。

最後に、どうして「スペシャリティコーヒー」という『区分』が生まれたのかについてをお話します。

スペシャリティコーヒーが生まれた背景には、1960~1970年代の『コーヒー大量生産・大量消費』していた時期が関係しているのです。

コーヒーの消費量が増えたことで大量生産を行うこととなった結果、コーヒーの品質が下がってしまいました。

一時的な高い需要も、品質の低下により徐々に減ってしまうことに。

そこで「質より量」から「量より質」へと生産者側がシフトして行きます。

ただし、コーヒーという嗜好品の『好み』とは人それぞれですよね。

その為評価基準を設け、客観的に品質を査定することにより、一定レベルのコーヒー豆を提供することを可能としました。

これにより、私たちは様々な味わいをもつコーヒーを取捨選択することが出来るようになったというわけです。

また、生産者から消費者への流通経路が明確化されていることで、生産者へも適切な対価が渡るようになったというメリットも。

スペシャリティコーヒーとは、私たち消費者が楽しむ味だけでなく、正当な対価によって安定した品質・供給を行えるように生産者も守られているのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

スペシャリティコーヒーについて、少しでもご理解いただければ幸いです。

言葉自体を耳にすることはあっても、高品質な豆という認識しか持っていなかったという方も多いのではないでしょうか。

なかでもコーヒー産業そのものを良くするためにもなるというのは驚きですよね。

機会があれば、スペシャリティコーヒーの豆を楽しんでみてください。

 

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カフェママ

カフェママ

子育て中の主婦。育児の息抜きにコーヒーを楽しむのが趣味の一部に。 分かりやすい文章で情報をお届けすることを大事にしていきたいと思っています。